あたまのなかの森

あたまには森がいっぱい

【書評】痴者の食卓 西村賢太

芥川賞作家、賢太先生の貫多シリーズ。

 

 

2015年刊行だが、作品の時系列はバラバラなので読む順番は特に気にしなくても良いのかな。

 

今回は表題作の他、5篇の計6篇。

 

自分が賢太先生を初めて呼んだのが、苦役列車で今から7,8年前。

正直、特に引っかかる事は無かったが、最近読んだ

 

私小説書きの日乗

を読んでから興味深く作品を読んでいる。

 

 

貫太は賢太先生だと思っている。

だが、もちろんそこにフィクションが含まれているとは思う。

ただ、作中で貫太を襲う不条理な怒りは多かれ少なかれ、僕は共感出来てしまう。

 

 

描かれているのは、ありきたりな生活だが人の生活を盗み見ているようなドキドキ感、スリルがある作品だ。

 

また貫太の生活を覗いてみたい。